銀座コリドー街に店舗を構える「ビストロjeujeu」は、アラカルトオーダーで気軽にお酒を楽しめるお店。鉄板で調理する、フレンチビストロメニューと新鮮な果実を漬け込んだ自家製酒「ペティ」が人気です。巧な技術で鉄板の焼き加減を操る料理長の加藤信二さんと、サービスでお客様のこころをつかむ、店長の岡田司さんにお話を伺いました。
気軽にオーダーできる「アンチョビキャベツ」などもすべて鉄板調理で提供。カウンターの特等席からは、料理長が鉄板で焼き上げるシーンを見ることができます。
今回ご紹介いただいたメニューは、人気メニューの「牛フィレのステーキ 赤ワインソース」。ステーキはもちろん、付け合わせの野菜も鉄板で調理しています。
「この鉄板カウンターと付き合い始めて8年ほどです。鉄板の温度は200℃ほどの高温に上がるため、肉の旨味は閉じ込められますし、野菜の余分な水分がでることもなく甘みが引き立ちます。鉄板でじっくりと焼き上げるグリル野菜は、ただの付け合わせではなく、メインをも超えるポテンシャルを秘めているんです」と、加藤さん。
料理の世界に25年以上身を置く加藤さんですが、旬の力があることが野菜の最大の魅力だとか。
「今では、東京にいながら全国の旬の野菜を使うことができるのがうれしいですね。私自身、山形県の田舎で育ったので、山菜が大好きなんです。季節限定という味わいに価値がありますし、日本の四季を感じるひとつに野菜があると思っています」
グランドメニューのほか、その季節ごとのメニューを開発するのも大切な仕事。
「食材が一番おいしい時期に、いかにその魅力を引き出しお客様へ提供するかということを考えるのは楽しいです。フリットなどにするか、鉄板でじっくりと焼き上げるのかなども素材の特性と油の相性などもありますしね」
加藤さんの料理に対する真摯な思いがお話から伝わってきます。
そして、次にご紹介するのは、お店の名物とも言えるフルーツのカクテル。
少しお酒が弱い方などは、要望をお伝えし、アルコールのバランスも調整できるところも人気の秘訣だといえます。
「ウォッカ、グラニュー糖、レモン、フルーツで漬け込みお酒をソーダで割ってカクテル風に提供しています。種類は常時8種ほど。旬のフルーツを2週間~1か月ほど漬け込んでいます」とお話いただいたのは店長の岡田さん。
笑顔がまぶしく、まさにサービス業が天職に見受けられます。
「飲食の世界に入ったきっかけは、大学時代のアルバイトでした。その後、この世界の魅力にひかれ、就職。17年間にわたり店舗運営に携わっています。ドリンクの開発は、スタッフの間で意見交換をしながら、お客様によりおいしいものをお届けできるようにと常に改良を行っていますね。このペティに関してもジンやブランデーで試すなど、フルーツとの相性も探りながら、日々研究をしています」
お店のコンセプト「フランスの街角にある気軽に入れるビストロ」というシーンをそのままに、銀座のコリドー街に佇む「ビストロjeujeu」。
「お客様は、2~3名のフリー来店で、アラカルトオーダーの方が多いですね」と岡田さん。
まさにコンセプト通り。肩肘はることなく、ふらりと立ち寄れるお店は、食材はもちろん、提供する料理やドリンクに対して、真摯に向き合うスタッフ方々のパワーがあふれていました。