生産者の声
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てんとファーム 代表 佐藤公紀さん

てんとファーム 代表 佐藤公紀さん

神奈川県県央エリアで農業を営む「てんとファーム」代表の佐藤公紀さん。
サラリーマン生活を経て、農業に従事して10年という経歴です。
自然豊かなエリアは、都心から近いのも魅力。神奈川県産のお米「はるみ」のほか、キャベツ、ブロッコリー、大豆、とうもろこしなどを主に一人で栽培しています。
名刺に、てんとう虫のマークがありながら「てんとファーム」というネーミングは「え?」と見直すほど。ですが、ミスではなく、お子さまの名前が由来という素敵ストーリー。「みなさんに覚えていただきやすいように、てんとう虫マークをつけています」と佐藤さん。

■キヌヒカリ×コシヒカリから生まれた「はるみ」

「はるみ」の開発は1995年にスタートし、2009年に品種登録出願が行われ、2014年に正式に品種登録がされました。神奈川県内の主力品種として栽培されている米の品種は「キヌヒカリ」ですが、秋の収穫期に雨が続くと、稲穂から芽が出やすいことが弱点とも言われています。「はるみ」は、この「キヌヒカリ」の弱点を克服することを目的として、穂発芽しにくい「コシヒカリ」を交配して作られた品種になっているのです。
平塚市hp

「米栽培をスタートした当初からずっと、神奈川県産の『はるみ』を生産しています。このエリアは養鶏が盛んなので、近くの養鶏場の有機肥料の鶏糞を仕入れて土に混ぜて栽培しているのも地産地消の一環です。逆にこちらからはもみ殻を提供させていただいています」

米栽培は、7年ほどとのこと。きっかけは何だったのでしょうか。
「もともとは、野菜のみを育てていたのですが、近隣の方から『うちの水田を使ってお米を栽培しませんか?』とのお声がけをいただいたのがきっかけです。ニュースにもなっていますが、米農家さんの高齢化が進んでいることも影響はおおいにありますね」と佐藤さん。

神奈川県産の「はるみ」

品種登録から十年ちょっと、「はるみ米」は、都内でもまだあまり知られていない品種とも言えます。
「そうですね。地元では学校給食にも使われたりもしています。が、県外の方にはまだ幅広く認知されているという状況ではないと思います。うちの水田では、東京ドーム1個分くらいの米栽培を行っていますが、近隣の販売所に収めてもすぐに完売という感じです」

最近では、農業体験なども行っているとか。
「はい、未就園児と家族での田植え体験をここ数年進めています。と言いますか、多忙の収穫時期以外は、ほぼ自分一人で運営をしているので、機械が入らない、田んぼの角の部分などを田植え体験としてお手伝いをいただいています。これからもう少し受け入れ態勢を整えていければと思っていますね」

てんとファーム 代表 佐藤公紀さん

この日は、畑見学のスタッフにも白菜の蕾収穫体験もさせていただき、まさに大人の遠足に。
「自分で収穫した野菜を食べるという経験を子どもたちや、レストランスタッフの方への体験として、これから企画していけたらなと思っています」

■畑づくりにも愛情をこめて

キャベツ畑

キャベツ畑見学をさせていただいたのは、3月上旬。
「ここのキャベツだけで6000玉くらいですかね。これくらいであれば、一人で収穫作業を行います。過去には、甘玉など、様々な品種も栽培したのですが、今年は収穫時期を考えて、金瑛にしました」と佐藤さん。
5月中旬~6月頭の田植えに向けての動きがあるため、キャベツの品種選定もしたのだそうです。何もかも一人で行うため、そのあたりの計算も大切です。

キャベツやブロッコリーなどの野菜栽培を終えた畑の「天地返し」を行い、その後に養鶏場から仕入れた鶏糞を土に混ぜ込んで畑づくりをする、佐藤さん。

キャベツやブロッコリーなどの野菜栽培を終えた畑の「天地返し」を行い、その後に養鶏場から仕入れた鶏糞を土に混ぜ込んで畑づくりをする、佐藤さん。
「天地返しをすることで、次に植える大豆の根がしっかり張りやすくなります。以前は、天地返しをする前に雨が降ると、畑の表面を川のように勢いよく水が流れていました。でも今では、水の流れもかなり落ち着き、土がしっかり水を受け止めてくれるようになりました」
畑には、水はけが良く野菜づくりに向いている関東ローム層の赤土が広がる一方、少し場所が変わるだけで、水田には保水性に優れた黒土が見られるなど、同じ地域の中でも土の表情は実にさまざまです。
土質や水分量、養分の状態を見極めながら、
それぞれの土に合ったコンディションを整えることで、作物はより健康に、力強く育っていくのです。

てんとファーム 代表 佐藤公紀さん

「自然が豊かで、生活排水もほとんど流れ込まないので、農業用水が本当にきれいなんです」と話す佐藤さん。
野菜や米づくりにおいて、気候や土壌はもちろん、水の質も作物の生育を左右する大切な要素です。実際にこの地域を訪れると、澄んだ水路や豊かな自然環境が広がり、関東エリアでおいしいお米が育つ理由にも納得させられました。
水田には田植えの準備が進み、地域はいよいよ初夏の農繁期へ。
そろそろ田植えの季節がやってきます。

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