生産者の声
マチルダ生産者

株式会社はだのふぁーむ 営業開発部部長 谷口岳史さん

株式会社はだのふぁーむ 営業開発部部長 谷口岳史さん

「はだのふぁーむ」へ取材でお邪魔するのは2度目のこと。
以前に伺ってから、約7年ほど経っています。
生産者の声 秦野農場 紙田暁さん、谷口岳史さん(過去記事)

2024年10月に秦野農場は場所を移転し、栽培規模は大幅に拡大。現在は、秦野農場と藤沢農場の2か所で水耕栽培を行っています。以前にもお伝えしましたが、水耕栽培の技術に加え、日本一美味しい水に選ばれた、秦野の水(丹沢山系水)を使用しているのも野菜のおいしさを担っています。今回も、営業開発部部長の谷口 岳史さんにご案内をいただきました。一緒に同行したレストランシェフたちも興味津々の見学でした。
はだのふぁーむ

■自然豊かな中で行う水耕栽培

「2024年8月に完成しましたこちらの農場は、山の中すぎてMAPにまだ出ないほど。夜中には、鹿が走りまわっているほど自然豊かなエリアです」と谷口さん。
この農場ではリーフレタスを中心に、ホワイトセロリやクレソンなど約9〜10種類の野菜を水耕栽培しています。収穫量は1日あたり5,000〜6,000株に及び、その生産規模の大きさがうかがえます。まずは、水耕栽培の工程について一通りご説明いただきました。

自然豊かな中で行う水耕栽培
プレートの説明をする谷口さん

「まず、苗を育てるために、種を発芽させる作業を行います。種は暗所で一定の温度と湿度を保ちながら、約1週間保管します。
この工程で最も難しいのは、種をできるだけ一斉に発芽させることです。発芽のタイミングや苗の大きさにばらつきがあると、その後の植え替え作業を効率よく進めることができません。発芽後は、苗の状態になったものを移植して栽培します。その際に使用するのが、スポンジ製の穴あきパネルです。
パネルには64穴、120穴と2種類があり、栽培する品種に応じて使い分けます。64穴のパネルを使用し、16穴植え、20穴植えなどと大きくなる事を見通して株間を開けて植えます。
葉が横方向に大きく育つ品種は株間をあけ、縦方向に成長する品種の栽培では株間を狭く植えます」

環境にも配慮した栽培方法

はだのふぁーむは、虫の集まらない品種をセレクトするなどの工夫により、農薬の使用をほとんど必要としないため、環境にも配慮した栽培方法になっているのも魅力です。

「水耕栽培では、下部からの給水に加え、上部からミストを噴霧し、乾燥を防ぐ為の湿度の調整、高温に対するハウス内の温度調整を行っています。
さらに、当社では太陽光を主な光源として栽培しているため、水耕栽培でありながら、野菜本来のしっかりとした味わいを実現しています。また、水耕栽培で使用する培養液には、独自に配合した栄養レシピを採用しています。野菜の種類によって必要とする栄養バランスが異なるため、それぞれの特性に合わせて専門の担当が調整しています」
と谷口さん。

野菜の生育に適した環境を維持するための自動開閉式の遮光カーテン

天井には自動開閉式の遮光カーテンが設置されており、太陽光の量を適切に調整しています。また、二酸化炭素を供給する装置も3台備えられており、野菜の生育に適した環境を維持しています。

営業開発部部長 谷口岳史さん
人の手による丁寧な収穫作業の様子

今回は、収穫作業の様子まで見学させていただきました。
「収穫には、やはり人の手が欠かせません。収穫した野菜は、まずパネルごと冷蔵庫へ運び込み、2〜3時間ほど低温で寝かせます。その後、根切り作業、悪い葉などを落とす作業(トリミング)、一株ずつを包装する梱包作業を行い、5℃に保たれた状態で出荷しています」
水耕栽培は自動化が進んでいるイメージがありますが、品質を維持するためには人の手による丁寧な作業も重要な役割を担っているそうです。

水耕栽培への強い思いを語る谷口さん

「安定供給には自信がありますし、この栽培システムがさらに広がっていくことも目標の一つです」
そう話す谷口さんの言葉からは、水耕栽培への強い思いが伝わってきました。

わかりやすく、時にはユーモアを交えながら説明していただいたおかげで、取材スタッフも見学に訪れたシェフの皆さんも終始笑顔。水耕栽培の可能性と魅力を存分に感じることのできる見学となりました。

マチルダでご紹介した生産者の声