生産者の声
マチルダ生産者

おぬき菜園/代表 小貫恒さん

おぬき菜園 代表 小貫恒さん

今回ご紹介するのは、茨城県東茨城郡茨城町で西洋野菜をメインに栽培している小貫恒さん。東京生まれの小貫さん、茨城での農業人生は8年前から独学で始まったそうです。
「失敗ももちろんありますし、思い通りにならないこともたくさんありました。でも、その経験全てをデータとして蓄積し、次の栽培に活かしています」

現在は、ハウス16棟と露地3haにて、サラダラティーナ(カブ)、トレビス、カリーノケール、カーボロネロ、ズッキーニなどを中心に20種類ほど栽培しているそうです。
取材時は6月中旬。まさに、晴れ渡る空のもと、ズッキーニの収穫中にお邪魔させて頂きました。

おぬき菜園 畑とビニールハウス
おぬき菜園で採れた野菜

■独学で始めた農業

東京都目黒区で生まれ育った小貫さんは、アメリカ留学を経てNPO法人で働いていたそうです。農業を始めたきっかけを伺うと、「大きな仕事がひと段落し、次に何をしようか考えた際に、物質的なモノづくりに興味を持ったからです」

なぜ茨城県で就農したのでしょう。
「茨城は父の実家が水戸にあるというくらいの縁でしたが、祖母が水戸に小さな畑を偶然持っていたため、そこからスタートしました」
そして、研修もなく独学のゼロからの農業が始まりました。
その後、地元の若手農家さんたちに積極的に声をかけ、栽培についてなどを教えてもらいつつ、現在の畑へ広げていったそうです。

おぬき菜園で採れた野菜と栽培の様子

■国産イタリア野菜の可能性

「農業をやってみて、茨城は土壌も天候もとても良く、栽培に最適な環境だと感じました。とはいえ、天候などの外部環境の影響を受けやすい仕事なので、毎年その時々の記憶や勘だけではなく、記録したデータをもとに適切な栽培計画を立てるよう心がけています」

右:小貫恒さん 左:奥様

今は、奥様のほかパートスタッフの方々と日々汗を流している小貫さん。
「元システムエンジニアの妻も、全く環境が異なる農作業を楽しんでくれています。労務関係や人事にまつわる仕事もこなしてくれているので、今後はより成長速度を上げていけそうです」

今後の展望について伺うと、
「近年では、円安によりトレビスなど輸入に頼っていた野菜の価格が高騰しています。輸入での安定供給が難しくなっている今が国産で勝負できるタイミングだと感じています。このチャンスを逃さないために、生産力拡大、販売ルートの拡張、取引先との信頼関係の構築に力を入れていきたいです」

マチルダでご紹介した生産者の声