マチルダFamilyレストラン
Vol.2
2016/12/26

HOUSE

西麻布の裏路地のビルの4Fでオープンから人気を博しているHOUSE。今回お話を伺うのは、オーナーシェフである、谷祐二さんです。
「野菜やフルーツって、メインにもなるし、調味料にもなるからすごいんですよね」という言葉に野菜への愛を感じます。
「小じゃがとビーツ、ケール、トマトはよくメニューに使いますね、でも好きなのは桃です!」エネルギー溢れる谷シェフのインタビューは刺激の連続でした。

料理に込められた想い

今回取材のためにご用意していただいた一皿は、「宿毛産味噌漬け キハダマグロ&赤大根と洋梨の鬼おろし」。
この時期の旬の味覚が一気に集まったような、なんとも鮮やかなメニューです。
「この料理は、味わいとカラーとともにポイントがあります。さっぱり味の赤身を味噌漬けによってコクをだし、そこに赤大根の苦みと洋梨の甘みのバランスをまとめ、カボスの風味も加えた舌触りのよい鬼おろしを添えました。
一緒に食べていただくことで、ふくよかな味わいを感じていただけると思います。そして、色彩は色合わせで赤の統一にしています。」

聞いていると、お料理が綿密に計算されていることがうかがえるのですが、どのように意識をされているのでしょうか。
「そうですね、料理の組み立てには、数種類の方法があると思いますが、その中で私はいくつかを取り入れています。色合わせ、季節合わせ、産地合わせなど。さらには、ビタミンAやベータカロチンの多い食材はオイルと合わせるなど、栄養素をより引き出すことも忘れないようにしています。盛り付けのポイントは、左右対称にしないということですね」
なんとも素敵な一皿への想い、こちらもうれしくなってしまいます。

野菜にも生産者の方の性格が出るんです

食材の産地には足繁く通っているという、谷さん。
なんと漁港は直接3箇所と契約し、当日まで到着する魚がわからないなんてことも。
それだけ、新鮮な食材と出会うことには、貪欲なのです。
野菜ももちろん、生産者の方との信頼関係をとても大切にされているのだそう。
「私が必ず生産者の方にお会いしてから取引を始めるのには、やはり理由があります。どんな方が作られているかを直接知り、コミュニケーションを図ることで、相手との信頼関係が育まれると思うので。料理にも個人の性格がでると思いますが、野菜にも生産者の方の性格が出るんです。あとは作られている環境をこの目で見ておくことも、その後の信頼につながっています」

どんなに忙しくても時間を作り、生産者の方と顔を合わせるというスタイルが、やはりオープン以来のHOUSEの人気の秘訣なのだと実感したのでした。
最後に、もし谷さんが料理人の方に提供する野菜をつくるとしたら?と聞いてみると、
「迷いますが、まずはハーブですかね(笑)でも、アボカドとかアーティチョークとかが作れたら、素敵ですよね!」

海外でのレストランオープンも視野に入れ始めているという、谷さん。
また新しいチャレンジがスタートするようです。

HOUSE

住所
東京都港区西麻布2丁目24-7 Nishiazabu Show Case 4F
TEL
03-6418-1595
営業時間
月~金 18:00~(LO.24:00)
土・祝 18:00~24:00(LO.23:00)
定休日
日曜・年末年始
Webサイト
http://www.housestaub.jp/