生産者の声
マチルダ生産者

ヤママツ鈴木農園
鈴木孝義さん

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株式会社すずなり
鈴木靖久さん

今回、訪問したのは温暖な気候が特徴な静岡県。国内で生産が難しいと言われている様々な野菜の栽培に果敢に挑戦する、ヤママツ鈴木農園の鈴木孝義さんと、秋~初夏にかけロメインレタスで大活躍の株式会社すずなりの常務取締役の鈴木靖久さんにお話しを伺いました。

黄金かぶ オニオンヌーボー の生産で絶対的な信頼がある鈴木農園さん。鈴木孝義さんは、現在78歳。
「私はね、農業高等学校を卒業してから54歳までJAに勤務していたんです。ですから、自分で野菜を育て始めてまだ20年とちょっとですね」
しかし、鈴木さんは生育が難しいと言われている野菜であればあるほど、何年もかけてチャレンジする方で有名とのこと。
「見たことのない西洋野菜をレストランのシェフたちから、こんなのは作れますか?なんて声をかけられたら、挑戦したくなってしまう性格なんですよ(笑)」

まずは、正月明けから3月くらいまでが完熟のおいしさだという黄金かぶの畑へ。
あまり一般スーパーなどでお目見えするかぶではないと思いますが。
「これは、今から10年前ほどに、日本のかぶと西洋かぶから誕生した野菜です。西洋かぶは、やはり日本の気候となじまないので、流通にだす出来栄えになるまで試行錯誤はしましたね」
こちらの黄金かぶは、生食のままでもおいしいとのことですが、火入れをすることでギュッと甘みが高まり、さらにはネーミングの通り黄金色になるのが驚きなのです。
「収穫時期の3ヶ月の間でサイズや味の変化がでてくる野菜なんですよ、このかぶは。そこの部分も考慮して調理してほしいと思います」

続いて、オニオンヌーボーの畑へ移動。
「オニオンヌーボーを育てるには、日照条件等が大切です。ヨーロッパでは、15~20度の気温が3ヶ月続くことは通常ですが、日本ではこの条件を確保するはとても難しいのです。
しかし、ここ静岡では、15度以上の温度で11時間というベストな条件が備わり、オニオンヌーボーの生育に繋りました。種は静岡県浜松市篠原町の在来種の玉ねぎです。玉ねぎは、25度以上で眠ってしまうという性質なので、暑すぎる地域での栽培も難しいですね」
よく似た、オニオンブランシュは、種は同じですがハウス栽培によって、1年中流通できるということが特徴なんだそうです。

鈴木さんのモチベーションについてお話を伺うと
「まずね、食べることが好きなんです。その中でも野菜が。だから、食べたときにおいしいということをシンプルに追及しています。そして、インターネットに載っていない野菜の情報がほしいんだよね!」
とのこと。最後の一文には、大きく心が揺れました。
ますます新しい野菜の開発に期待がかかります。

すずなりの4反の畑には、ロメインレタスが一面に広がります。
鈴木靖久さんは現在35歳。3兄弟で支えながら、農業経営をしています。今回ロメインレタスが日々なくてはならないレストラン、 クリスプ・サラダワークス のオーナー宮野さんはじめ、スタッフの方々とお邪魔いたしました。

「弊社は早生マキシマムという種類のロメインレタスを生産しています。時期によってサイズ等にも差が出るのですが、年間通じて陽の当たり方からどうしても北側の葉が小さくなり、南側の葉が大きくなってしまうんですよ」という自然条件から生まれる形状に、一同納得。
1反から段ボール500ケースくらいのレタスが収穫できるとのことですが、その収穫作業は包丁を使い手作業で行われています。
スタッフの方が鈴木さん指導の下、包丁で収穫し「わーーー大変、今まで以上に愛情がわきます」
毎日段ボールで到着するロメインレタスの畑とあって皆さんそれぞれ思うことがあったようです。

「この収穫時期に、大きさのできがよく、色味も食味もよいロメインレタスに出会うためには、冬場にいかに畑をよい状態に保っているかが大切なんです。弊社では有機肥料などで栄養を与えています。そして一年中農業が可能なところが静岡の魅力ですね。ここの農地はレタスの時期が終わったら枝豆に切り替わります。枝豆の収穫体験も楽しいですよ(笑)」

生産者の方の日々の活動を聞き、お野菜への意識もかわる店舗スタッフの皆さん。
そして、生産者の方は自分たちが大切に育てた野菜がどうやってお客様にお届けされているかを知るという機会はとてもよいコミュニケーションが生まれていました。
「私が農業をやっている理由は、子供たちに本当の野菜のおいしさを伝えたいということがあるんです」と鈴木さん。そのため、畑体験などを積極的に受けいれているとのこと。

今回の静岡の生産者さんが偶然にも同じ鈴木さんでしたが、どちらの方も「野菜はおいしくなくては」というポリシーが強いということに感銘をうけたインタビューとなりました。