生産者の声
マチルダ生産者

アグリサービスジャパン株式会社 / 取締役 多治見 孝之さん

今回、生産者の畑にお邪魔させていただいたのは、静岡県袋井市にある、アグリサービスジャパン株式会社( http://as-jpn.co.jp/ )。土耕で、春菊、カーリーケールなどを栽培しているハウスは、ハウスメロン栽培をしていた場所を譲り受けたもの。取締役の多治見 孝之さんに栽培拠点を案内いただきながら、生産についてのこだわりを伺いました。

■メロン栽培農家からハウスを譲り受ける

「ここ、静岡県袋井市は高級メロン“クラウンメロン”の産地として名を馳せていました。しかし、年々需要と供給のバランスが崩れ、メロン栽培を廃業する方々は多数でてきている現実があります。メロン栽培用ハウスの特徴は、畝がひな壇になっていること。そして、南側の屋根面積を広くした温室(スリークォータ型温室)を用い、また光の透過率の良いガラスやアクリルを屋根や側面に使用していることが、特徴となっています」と多治見さん。

そのため、少しばかりの強い雨風にはびくともしないそう。そんな耐久性のあるハウスがどんどん利用されなくなっていくことが目に余り、アグリサービスジャパン社では、メロン栽培をしていた生産者にハーブ栽培の指導をしたり、放置してあるハウスをレンタル活用するなどして、とにかくハウスを眠らせない活動を心がけているそうです。

■人と自然に優しい「環境保全持続型農業」

静岡県の西部地域は、温暖な気候で日本屈指の日照時間を誇り、多くの品目が生産できる魅力的な産地です。アグリサービスジャパン社では、この静岡を拠点に、愛知県の豊根村、長野県売木村の産地と連携することで、東海地区をリレーし、年間を通じて安定供給ができる体制を構築しているのです。

「弊社の栽培作物は、ハーブ類全般の他、葉物野菜、バターナッツカボチャやミニパプリカなどの果菜類、ビーツや黒人参などの根菜類など多岐にわたります。中でも、ケールは世の中の需要に従い、数年前から栽培を開始しました。1月、2月はカーリーケールの生育が特によく、通年であればとてもよい条件で出荷できるのですが、コロナの影響があるので、今回はなかなか順調にいくかどうかわかりません」

■土にこだわる理由は「日本一健康な野菜作りへの挑戦」

アグリサービスジャパン社では、「土作り」にこだわりを持っていることが特徴です。土にこだわることで、安心・安全&野菜本来のおいしさ&高栄養価の野菜が収穫できる構図になっています。
「ミネラルバランス・コンポスト(良質堆肥の活用)・有用微生物により、最適環境の実現を行っています。
私たちは、質の高い堆肥で『土作り』をしっかりと行うことで、『地力』を高め、土を再生していく持続可能な農業、持続可能な産地を目指しています」
とにかく徹底管理された、ガラス張りのハウス栽培。温度管理はボイラーの輻射熱とのこと。

「ハウスから栽培された野菜たちは、温度管理をし、自信をもって出荷作業に進みます。
現在、アグリサービスジャパン社にかかわるスタッフは約40名。作付けから、生育管理、収穫、まで、安心・安全をモットーに手掛けています」と多治見さん。
クリーンで清潔なハウスや、冷蔵倉庫に一層の安心を感じることが出来た取材となりました。

マチルダでご紹介した生産者の声