生産者の声
マチルダ生産者

赤江・オーガニックファーム / 若手農業者集団(代表:岸川 勉さん)

左から:花谷智史さん、土肥潤也さん、岸川勉さん、田村耕大郎さん

(左から:花谷智史さん、土肥潤也さん、岸川勉さん、田村耕大郎さん)

今回は、島根県安来市赤江地域にある、「赤江・オーガニックファーム」のメンバー岸川勉さんと、土肥潤也さんにお話を伺いました。「赤江・オーガニックファーム」は、生産者グループ「島根おやさい本舗」の中から有機野菜栽培を行うメンバーで結成。現在、岸川さんを中心に農業従事者の6名で構成されています。
「赤江・オーガニックファーム」: https://www.youtube.com/watch?v=wOzmhluEIqQ

まず、「赤江・オーガニックファーム」について教えてください。
(岸川さん)「赤江・オーガニックファーム」を結成したのは平成27年のこと。有機JAS認証を取得し、葉物野菜を1年間通してハウス栽培しています。現在のメンバーは、それぞれに自分たちのファームを持って栽培をおこなっています。ただ、自然を相手にしているということもあり、その時々の生産量を助け合ったりするのには、チームで支えあっていくほうが良いとの考えで私がリーダーとなって立ち上げました」

現在の6名の農業者の平均は40代とのこと。みなさん、島根に縁が深いのでしょうか。
(岸川さん)「Uターンの者もいれば、Iターンの者もいます。私は、Iターンですね。私が農業に従事したのは、平成14年のことです。もともとは、九州長崎の出身で、広島でサラリーマンをしていました。そんな中、子供ができたことで、今まで以上に、環境問題や食の安全性に意識が向き、自然を相手に仕事をしたいなという思いが生まれたのが就農へのきっかけです。気が付けば、早20年ですね。その後、就農の研修生を受け入れるようになり、現在のメンバーの全員が私の元で研修体験をしています」

(土肥さん)「私も広島出身で脱サラの農業従事者ですね。島根県の研修制度を利用して、就農研修を岸川さんのところで行いました。現在、農業歴8年目です。このあたりの土地は、田んぼに白鳥が飛んでくるくらい自然が豊かで、気候も温暖でハウス栽培にはとても適していると思います」

赤江・オーガニックファーム ビニールハウス内部

■メンバー合計で100棟以上のハウス

有機野菜を安定供給するうえで、メンバーの連携は必須。個人だけでは対応することができない、大量注文なども「赤江・オーガニックファーム」として出荷しているとのこと。6名のハウスを合わせると100棟以上のハウスに。どのハウスもとても整然と管理されており、ここで愛情をこめてつくられる野菜は、おいしさはもちろんのこと、安心・安全も約束されています。

(岸川さん)「小松菜、水菜、ほうれん草、春菊など葉物を中心にすべて有機で栽培しています。6名のメンバーのハウスはすべて徒歩圏内。共同出荷をするには、ベストな環境です。ただ、昨今は競合の生者も増えてきましたし、天候によっては作物が溢れてしまうという事態も。順調なシチュエーションばかりではありません」

(土肥さん)「この辺りは、標高が10Mで日本海に近い土地です。温暖化も影響しているのでしょうか。最近は雪が降ることもすくなく、雪害はありません。しかし、今年の7月の大雨では作物が水につかり、腐ってしまいましたし、8月は日照不足で思うように作物の成長が進みませんでした。自然を相手にしているということは、ハウス栽培といえども思い通りにはいきませんね」

赤江・オーガニックファーム 野菜の写真

■現在は95%が関西地区への出荷

昨今のコロナ禍で、出荷の影響はどのくらいあったのでしょうか。
(岸川さん)「それが、全体的にみるとあまり大きな影響はありませんでした。緊急事態宣言中は、もちろんレストラン等への出荷は数字が落ちましたが、その分、個人宅配向けの需要が高まったことでバランスがとれたのが良かったです。現在は、送料の問題等もあり、関西圏への出荷がほとんど。しかし、「赤江・オーガニックファーム」のメンバーを増員したり、マチルダさんのような企業との取り組みも積極的におこない、全国へ出荷できるように力をつけていくのが目標です」

赤江・オーガニックファーム 野菜の写真

葉物野菜の他にも、ミニトマト、オクラ、スナップエンドウ、ズッキーニ、葉ネギ、インゲンなども栽培を行っている「赤江・オーガニックファーム」。土づくりにこだわり、品質にこだわり、グループの強みを生かして活動しています。ゆくゆくは、ハウスを団地化する計画もあるとのこと。新規就農の方もどんどん募集しているとのことなので、これからが楽しみです。

マチルダでご紹介した生産者の声